不眠症の主なタイプ
不眠症にはいくつかのタイプがあります。症状に合わせて適切な治療を行うことが重要です。
- 入眠困難(寝つきが悪い)
布団に入ってもなかなか眠れず、30分~1時間以上かかってしまう状態。 - 中途覚醒(夜中に目が覚める)
眠っていても夜中に何度も目が覚めてしまい、再び寝つくのが難しい状態。 - 早朝覚醒(朝早く目覚めてしまう)
予定より2時間以上早く目覚めてしまい、その後眠れなくなる状態。 - 熟眠障害(ぐっすり眠れた感じがしない)
十分な睡眠時間をとっても、疲れが取れず、眠った感じがしない状態。
不眠症による日中の影響
眠れないことは、単に「夜の問題」ではありません。日中の生活にもさまざまな悪影響を及ぼします。
- 倦怠感・疲れやすさ
- 集中力や判断力の低下
- イライラしやすくなる
- 仕事や家事のパフォーマンス低下
- 気分の落ち込みや不安の増加
- 自律神経の乱れ(頭痛・動悸・胃腸症状など)
これらが慢性化すると、うつ病や不安障害などの精神疾患へと進行する可能性もあります。
不眠症の診断と治療
不眠症の診療では、まず現在の睡眠状況や生活リズム、ストレスの有無などを丁寧に確認します。必要に応じて、問診票や睡眠日誌なども活用します。
主な治療方法
- 薬物療法
睡眠薬や抗不安薬などを慎重に処方、依存のリスクや副作用を考慮し、最低限の期間で使用、睡眠の質を上げる薬剤や、非依存性の新しいタイプの薬も選択肢に - 精神療法
症状の理解と対処法を身につける - 生活習慣の改善(睡眠衛生指導)
規則正しい就寝・起床時刻、寝る前のスマホ・PCの制限、適度な運動(夕方〜夜は避ける)、寝室の環境改善(暗さ・静けさ・室温)
このようなご相談が増えています
- 布団に入っても1時間以上眠れない
- 眠りが浅くてすぐ目が覚める
- 寝ても寝ても疲れがとれない
- 不眠が原因でイライラや不安が強くなってきた
- 睡眠薬を使うのが怖くて受診をためらっている
不眠は、我慢すればするほど悪化する傾向があります。
「いつものこと」「年齢のせい」とあきらめず、お気軽にご相談ください。
不眠症は「心と体のサイン」に気づくチャンス
不眠は、ストレスや心の疲れを知らせるサインかもしれません。
無理に眠ろうとすることで、さらに眠れなくなる悪循環に陥る前に、専門家と一緒に「眠れる自分」に戻っていく方法を探してみませんか?
当クリニックでは、生活に寄り添ったやさしい治療を心がけています。
「ちょっと眠れないだけ」でも、気軽にご相談ください。